Google Cloud Certified Professional Cloud Architectに合格したので、
- どのような試験か?
- 勉強した事
をご紹介します。
なお、試験の内容や問題については試験利用規約で公開を禁じられているため当記事では触れません。
What is Professional Cloud Architect
Googleが提供するGoogle Cloudの認定試験です。
2020年10月現在、下記認定資格が提供されています。
- Associate資格
- Associate Cloud Engineer
- Professional資格
- Cloud Architect
- Cloud Developer
- Data Engineer
- Cloud DevOps Engineer
- Cloud Security Engineer
- Cloud Network Engineer
- Collaboration Engineer
- Professional Machine Learning Engineer(Beta版)
- GSuite資格
- GSuite
Professional Cloud Architectの試験概要には次の事が書かれています。
Professional Cloud Architect は、Google Cloud の技術を組織が活用するために必要なクラウド アーキテクチャと Google Cloud Platform に関する専門的な知識を活かして、ビジネス目標を推進するスケーラブルで高可用性を備えた堅牢かつ安全な動的ソリューションを設計、開発、管理するスキルを持ったアーキテクトです。
Google Cloud Certified – Professional Cloud Architect 認定試験では、以下に関する能力が評価されます。
- クラウド ソリューション アーキテクチャの設計と計画
- クラウド ソリューション インフラストラクチャの管理とプロビジョニング
- セキュリティとコンプライアンスに対応した設計
- 技術プロセスやビジネス プロセスの分析と最適化
- クラウド アーキテクチャの実装の管理
- ソリューションとオペレーションの信頼性の確保
GCPの概念・サービス特性を理解している前提で
- 設計
- 開発
- 運用
について、上記評価ポイントの視点で考え、解答を導き出せるか?が問われる試験です。
試験の形式は選択式で、日本語、英語で受験できます。
試験時間は2時間、受験料は$200、問題数や合格ラインは非公表となっています。
有効期間は2年間で、引続き認定を受けたい場合は再認定試験を受ける必要があります。
試験会場について
Kryterionテストセンターで受験できます。
試験申込時に受験する試験センターを選択します。
COVID-19の影響でリモート受験が可能になりましたが、リモート受験した人の話では、
- 試験に必要なソフトのインストール等少し煩雑
- 試験中はカメラで自分を監視されることになるが、少しでもスクリーン以外を見たら注意される
- 色んなことが原因で試験が中断され、焦る
- Google Cloudからの合格通知が異常に遅い(1ヶ月近くかかる。今後改善されるかもしれませんが)
との事で、試験センターでの受験を推奨していました。
補足:Google Cloudからの合格通知について
GCPの認定資格ですが、試験のPC画面で合格が表示されてもその時点では合格は確定していません。
※うちの会社ではこの状態を仮合格と呼んでいます。
Google Cloudが審査を行い(何を審査しているかは不明)、審査完了後に初めて合格となります。
平日受験であれば翌朝、週末の受験であれば週明け火曜日の朝に合格通知のメールが配信されてきます。
メール送信時間から、審査OKを出しているのはアメリカ本国のGoogle Cloudの人かな?と勝手に思っています。
合否結果について
テスト完了後、受験時に利用したPCの画面にすぐに表示されます。
AWS認定資格試験とは違い、全体やセクション毎のスコアのフィードバックはありません。
「合格」「不合格」のみです。
不合格時に
- あと何点足りなかったんだろう
- どこに間違いが多かったんだろう
といった振り返りは受験時の手応えから推察する事しか出来ません。
中々辛いです。
これについては、よくある質問にも記載されています。
学習について
GCPの概念、サービス特性の理解なしでは、まず合格は難しいと思います。
Associate Cloud Engineerに合格、または合格できる知見を有することがまず必要になります。
Associate Cloud Engineerの学習については以前記事を書いていますので、宜しければご覧下さい。
以上を前提に、私が取り組んだ勉強の内容は次の通りとなります。
公開されている模擬試験を解く
まずはどういった形式で問題が出題されるかを知るために、公式サイトで公開されている模擬試験を解きました。
Associate Cloud Engineerに合格直後にやってみたのですが、その時は7割正解、試験直前に再度解いて、9割正解だったと思います。
試験ガイドに記載されているケーススタディのサンプル(架空の会社のビジネスモデルや要件)を元に模擬試験を解いてね的な問題がありますが、本試験でもこのケーススタディのサンプルを元にした問題が出題される可能性があります。
本試験中こちらは参照可能なので丸暗記はする必要はないですが、一読しポイントを押さえておいた方がよいと思います。
Udemyの模擬試験を解く
公式の模擬試験を解く以外に、具体的にどんな問題が出るかといった情報は一切ないので、Udemyの模擬試験を解きました。
5つ模擬試験が含まれています。
全ての模擬試験で7割以上正解する状態になるまでこちらは利用しました。
前述で述べた試験概要と評価ポイントの視点で、設問に対する解答を導き出せるか?を意識しながら取組みました。
Udemyの模擬試験について(2021.1.16更新)
前述でご紹介した模擬問題集が非公開になりましたが、先ほどUdemyのサイトを見たところ下記模擬問題集が公開されていました。
こちらは私は問題を解いておりませんが、ご活用頂けたらと思います。
公式Doc:エンタープライズ企業のベストプラクティスを一読する
こちらの資料も一度目を通しておいた方がよいです。
参考書籍:Official Google Cloud Certified Professional Cloud Architect Study Guide(英語版のみ)
英語版ですが、当試験に関する唯一の書籍があります。
私はこちらを使った学習はしていませんが、レビューをみると「こういう理由でこの選択がベストプラクティスである」と丁寧に解説しているらしく、良書のようです。
受験レポート
以下受験レポートですが、ちょっとしたトラブルに遭遇し、貴重な経験が出来ました。
1回目(トラブル発生で受験出来ず)
さーやるぞーと画面をみると、表示されていたのは
Professional Collaboration Engineer
・・・はい?(3秒ほどフリーズ)
呼び鈴ブザーで監督官さんを呼び、中断。
スマホで試験申込みメールを確認しましたが、ちゃんとProfessional Cloud Architectで申込みしていました。
レアケースなトラブルを引いてしまったようです。
1時間ほど待ちましたが当日受験は難しいとのことで、直近の受験可能日に試験日を変更してもらい、この日は帰宅。
ここで一つ勉強になったのですが、トラブルのため試験センターで受験日を変更してもらうことになった場合、受験料支払いに利用したクレジットカードの情報が必要とのことです。
※間違った試験を申し込んでしまったという対応もたまにあるみたいで、この場合も受験日変更にはクレジットカードが必要とのこと。
※当日財布に入っていたのでセーフでした。
これがないと変更が出来ず、キャンセル(試験日72時間以内のキャンセルはキャンセル料発生)と再度申込みが恐らく必要になっていたんじゃないかなと思います。
試験会場でのトラブルに備え、受験料支払いに利用したクレジットカードは持参し試験センターに行かれることをお勧めします。
またギリギリに試験センターに行くのではなく、2〜30分前に会場入りした方が、トラブルの際の時間的余裕も生まれるんじゃないかなと思います。
2回目(受験し合格)
「勉強したんだし、Professional Cloud Architect合格するわ」
と、無理やりテンション上げて試験会場へ。
(モチベーションの立て直しまぁまぁ大変でした)
前回訪問の時もそうだったのですが、試験センターに無茶苦茶人が居ました。
休日というのもありますが(前回も休日)、とにかくMOS(MicroSoft Office Specialist?)の受験者さんだらけでして。
どういう資格なのかは分かりませんが、人気なんでしょうね。
試験開始前の混雑で気持ちが乱されるのが嫌という方は、平日に受験にした方がいいかもしれません。
で、肝心な試験の方はというと、、、冷や汗出ました。
自信が無い解答には設問に表示されている「あとで見直す」というチェックBoxにチェックを入れるのですが、この数がAssociate Cloud Engineer受験の時より遥かに多い。
全体の3〜4割を占めていたので、本試験はかなり難しかったです。
見直しを終え、提出ボタンクリック後に表示される試験の感想コメント欄にお約束の「too difficult」と入力。
あとはお祈りしながら結果が表示されるボタンをクリックするのみです(ニコリ)
不合格と表示されたら、速攻で最寄りの喫茶店に駆け込み、記憶を頼りに自信の無い設問を写経する作業が待っています。
ていうことを考えながらボタンをポチッとすると、小さい文字で「合格」と表示。
周りの方に気付かれぬよう右拳で小さくガッツポーズした後、監督官さんを呼びそそくさと退出です。
試験の所要時間は、
- 1時間ほどで全問解答
- 30分ほど見直し
だったと思います。
まとめ
Associate Cloud Engineerに合格直後に解いてみた公式の模擬試験の結果も悪くなく、とりあえず受けてみようかなと思いましたが、止めておいて正解でした。
Professional Cloud Architectの試験対策しないと確実に不合格になっていたと思います。
今回の試験の反省点として、Associate Cloud Engineer合格から期間を空けてProfessional Cloud Architectの準備と試験を受けたことです。
Associate Cloud Engineerで覚えた事を忘れてしまい、こちらの復習に時間がかかりました。
Associate Cloud Engineer合格後、引き続きProfessional Cloud Architectの準備を進める事をお勧めします。
当試験の難易度ですが、私個人の所感だとかなり難しいものではないかと思います。
自信が無い解答が多かったので、ギリギリでの合格だったんじゃないかなと思いますし、若干運も味方してくれた感が否めません。
このあたりは放置せず、課題としてしっかりと復習して行こうと思います。
最後になりますが、Associate Cloud Engineer受験の記事でも書きましたが「問題の読解力」は本当に大事です。
全問解答に必要な時間に余裕がありますので、じっくり設問を読み試験を進めましょう。